USGBC(米国グリーンカウンシル)より発表された、5ヵ年計画と戦略の為の資料を見つけました。これが発表されたのは、2009年です。そして今年2013年はこの資料が発表された年から丁度5年目になります。

USGBCの2009-2013 strategic plan (PDF)はここから読むことが出来ます。

USGBCでは、3年の期間を持ってLEEDを見直し、その評価システムが時代に沿った内容か確認しますが、環境のリーダーシップを取るnpo団体としても、そのミッションや理念の確認を団体内で定期的にしています。USGBCにはアメリカ国内だけでも、77のチャプターと呼ばれる地方支部と、30,000以上の企業や団体の参加、さらには個人メンバーやLEED認定プロフェッショナルと、多くの人が係わる団体なので、その方向性が正しいものなのか、同じ理念を同じ言語で理解しているかの確認は重要ですね。

米国グリーンビルディングカウンシルの目指しているゴール

資料には懸念すべき問題の提示と、5年後に向けてのゴールが書かれています。USGBCが懸念すべき問題として取り上げられているのは以下の点です。

個々の建築物より、構築環境、より広い持続可能な視野、社会的公正への集中的なアプローチが強化。
気候変動を減らす構築環境への政策の必要性。
グリーンビルディング市場において、政府とのかかわりが急速に増加。
グリーンビルディング要望の増加と建設業界のキャパシティ不足。
既存建築のグリーン化要望が増加。
建物の性能に関してのデータの欠如。
グリーンビルディングの管理、運用、居住方法に関して、教育の不足。
グリーンビルディング専門知識への興味と需要の増加。

そこで上記の問題に対して、5ヵ年戦略として6つの大きなエリアに分けゴールを設けていました。

◆持続可能な街とコミュニティ:持続可能な都市や地域社会を実現する活動に、建築部門での積極的な参加を誘致し指導する。
気候と天然資源:気候変動や天然資源の枯渇を招く建築物の建設や管理の劇的な減少と最終的な除去を導く。
グリーンビルディング市場:グリーンビルディングの需要、伝達、情報へのアクセスの可能性を加速的に伸ばす。
公共政策:いかなる規模の政府機関に対しても、効果的で総合的なグリーンビルディング政策と法律を提案していく。
インターナショナル:認証対応範囲の開発、知識のシェア、地域との効果的なグリーンビルディング実践と政策の促進で、世界中のグリーンビルディング向上を目指す。
優秀な組織に向けて:USGBCの組織と地位を活用し、使命達成に必要な市場の変革を支援し触媒する。

具体的に改善の対象としては挙げられているのは、、、

評価システムであるLEED
教育プログラムの実施
LEED認定資格
国際コンファレンス&エキスポの「グリーンビルド」開催
環境部門でのリサーチと開発
地域チャプターでの活動
大学生がリーダーシップを発揮する場としての参加
政府関係機関との支援運動
パートナーシップ

目指すゴールは同じ!USGBCからの最新報告

出典:USGBCウェブサイトより

2013年を迎え、この資料に書かれたゴールはどの位達成されたのかと疑問に思っていたら、2013年から2015年までの計画も発表されていました。そして1月に報告された四半期締めの報告では、LEED2009への16の新たな追加点や解説が発表されていました。 既存の建築物に対する管理とメンテナンスについても28の追加があったのだそう。評価ツールもですが、団体としても常に前進している感じがします。

アメリカの10年間を見ると、環境に配慮することが流行とさえなり、グリーンな分野への認知度は上がりました。しかしグリーン建築やグリーンプロダクツへの認知は市場占有率においてもまだまだ小さく、大きなスケールでの環境改善には遠いです。そんな中、今後の建物への国際評価システム、LEEDに どのような流れが今年、期待出来るのでしょうか?

地球全体にもたらす生態学的影響や健康被害を踏まえ計画されている資料を読むことで、世界のグリーンビルディングの目指す方向が見えてくるかもしれませんね。

資料: